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ウェブサイト保守を事業化する方法

ウェブサイトの新規制作や全面リニューアルを、メイン事業にされている制作会社さんで、ウェブサイト保守もやりたいけれど、どうやって始めればいいのか分からない。
何からとりかかれば良いのかわからない。他の会社って、どんな風にやっているのだろう?

そんな方に、サイト保守サービスを開始できる方法をお伝えします!

ウェブサイト保守を事業化するメリット

制作会社のメリット

ウェブサイトの新規制作やリニューアルは、単発のサービスであるため、せっかく契約に至り顧客との接点ができても、次回のWebサイトリニューアルまでには、約4~5年の期間が空くことになります。

そのため、収益を上げるためには、新規の営業活動を継続して行い、新規制作案件を獲得し続ける必要があります。

一方で、ウェブサイト保守のサービスは、一般的に年間契約であることが多く、一度契約を行い、満足度の高いサービスを提供できれば、継続して契約をしていただけます。

このようにして、保守契約社数を増やしていくことで、収益の安定化を図ることができます。

また、お客様と定期的に接点が持てるため、次回のリニューアル時などにも依頼していただける可能性が高まります。

ウェブ制作会社が安定収益を生み出す方法については、下記の記事で詳しく解説しています。

Web制作は儲からない?Web制作会社が安定収益を生み出す方法

お客様のメリット

お客様は、ウェブサイト保守サービスを契約することで、ウェブサイトを作って終わりではなく、制作会社からのサポートを受け、効果的にウェブサイト運用を行うことができるようになります。

ページの追加や修正などを行いたいときや、コンテンツ管理システムの操作方法がわからない場合などでも、ウェブサイト保守サービスを契約していると、迅速な対応を受けることができるようになります。

この結果、ウェブサイトの情報を最新に保つことができ、ユーザーに適切な情報を発信できるようになります。

他社はどのようにウェブサイト保守案件を獲得しているか

ウェブサイト保守を事業化するにあたり、既にサービスとして提供している会社が、どんなやり方をしているのか、気になりますよね。
他社と書きましたが、ここでは弊社の例を紹介します。

1.早い段階でお客様にウェブサイト保守の提案を行う

ウェブサイト制作案件を受注し、公開が近づいた頃に、ウェブサイト保守のことを提案しても遅いです。

お客様からすると、初期費用ランニングコストは、並行して考慮したいはずです。
年間の予算として、初期費用分と運用費用を組み入れてもらえるように、初期の段階から、サイト公開後の保守についても提案するべきです。

コンペであれ、紹介であれ、何かしらの提案活動を行なうはずです。
一例ですが、以下のような内容は提案すると思います。

  • サイトのコンセプト
  • デザインサンプル(イメージ)
  • コンテンツの企画
  • サイトマップ
  • 開発スケジュール
  • 費用

これに加えて、リリース後のことも提案しましょう。

  • サイトのコンセプト
  • デザインサンプル(イメージ)
  • コンテンツの企画
  • サイトマップ
  • 開発スケジュール
  • 費用
  • 基本保守サポート
  • コンテンツサポート
  • 広告運用
  • SNS/メディア運用

ウェブサイトが出来上がった後も、サポートできる体制があることをアピールすれば、それ自体が加点対象になります。

2.営業窓口と保守窓口を分ける

Web業界では職種に関わらず、営業を担当しているケースがありますが、多くの場合、受注するまでは営業の人が窓口になり、プロジェクトが開始すると、ディレクターが窓口になります。

プロジェクトが終わると、再び窓口が営業職の人に移ったり、あるいは、デザイナーであれSEであれ、職種は関係なく、始めから一貫して1人が窓口になる場合も多いと思います。

お勧めしたいのは、サイトリリース後の保守窓口を設けるということです。

どうしても、新規制作がメイン事業であれば、終わったプロジェクトよりも、今走っているプロジェクトが優先されがちです。
誰だってそうですが、たらいまわしは嫌です。お客様もそうです。


窓口の人が、不在だったり、電話に出られなかったり、更に窓口の人から、実際に制作をする人に伝わるまではタイムラグがあります。
複数の人を介せば、伝え漏れや失念といった、ヒューマンエラーの発生確率も増します。

それから、窓口担当者が不在だったり、電話に出られなかったり、こんな、比較的ありがちな事も、お客様からすると、けっこうなストレスです。


そのことを考えると、実際に作業をしてくれる人と相談できる環境は、安心感を与えます。

では、具体的にどんな準備をすればよいのか、下にいくつか例をあげました。

  • 専用電話番号
    理想はフリーダイヤルですが、専用ダイヤルがあるというだけで、だいぶ印象が良くなります。
    ちなみに、弊社では通常使用する番号の下一桁だけちがう番号を専用ダイヤルにしています。
  • 専用メールアドレス
    これも見せ方の話ですが、より特別感が増します。
    実際には、転送設定で然るべき人に届くようにしておけばよいです。
    例:support@xxxxxxxx.co.jp
  • 保守担当者
    保守担当者を配置します。ただし、専属にする必要はありません。
    あくまでも、対外的な見せ方です。
    専属の保守担当者がいるという体裁をとれば、安心感が増します。
    負荷分散する仕組みは必要ですが、実際には、新規制作のメンバーが複数で分担できます。

サポート体制の充実は、顧客にとって大きなメリットです。
サイト構築後も一貫してサポートを頼みたい、と思わせる魅力的な提案になります。
専門家がバックアップしてくれる安心感を、提案の武器にできるのです。

どのようなウェブサイト保守の形態があるのか

ここまで、ウェブサイト保守の提案方法と保守専用窓口の設置について説明してきました。

では、ウェブサイト保守には、どのようなパターンがあるか見てみましょう。

ウェブサイト保守は、下記の4パターンに分類されることが多いです。

  1. 無制限パターン
  2. 料金表パターン
  3. 松竹梅パターン
  4. チケット・ポイント制パターン

これらの4パターンについて、以下の3軸で評価してみました。

  • 包容力:顧客にとっての融通の効きやすさ
  • 収益性:制作会社にとっての収益性
  • 即効性:制作会社の売上に効果が現れる早さ

a.「無制限パターン」とは?

包容力★★★ 収益制★☆☆  即効性★★☆

もっとも包容力の高い保守の形態です。

とにかくウェブ回りで発生した困りごとに、すべて対応するという契約で、事前に費用を請求するパターンです。

手間を全てアウトソースするので、顧客にとっては、本業に集中できるという面で、一番メリットが高いと考えられます。

仕組みとしては、専属技術者が1名アサインします。

派遣か遠隔でも、コストが変わってくると思いますが、いずれにしても、一定期間(年間や月間)の1人分の工数を費用として頂戴する形で、システムの業界では、比較的一般的なパターンです。おそらく、一番高額な保守形態です。

b.単価表パターンとは?

包容力★☆☆ 収益制☆☆☆  即効性☆☆☆

提供できるサービスと料金を一覧表にします。これをベースに案件が発生する度に、受発注処理し、完了後に費用を請求するパターンです。
初期制作で提供している内容を作業単位で分割して、値段を付けるイメージです。

例:htmlコーディング:30ページ  300,000円
としているものを、分割して値段を付けます。

ただし、初期制作ではボリュームがある分、単価を抑ることができているという観点が必要です。

上の例で言えば、単純に30で割って1万円で提供すると採算が取れない可能性があるということです。
実制作以外にかかる費用も考慮することが大切です。

ちょっとした打ち合わせや書類作成などにかかる経費も含んで値決めしないと、損をします。
あくまでもイメージですが、下は「単価表プラン」の一例です。

c.「松竹梅パターン」とは?

包容力★☆☆ 収益制★☆☆  即効性★☆☆

提供するサービスをプランごとに分けて、パック料金にするパターンです。これもb「単価表パターン」と同様、サービスの提供範囲を示すものに従って、保守サービスを提供するのですが、以下の点で「単価表パターン」と異なります。

〇良い点
  • プランを選べる安心感を提供できる
  • 事前に費用をもらうことができる
  • 作業量で縛る事ができる(今月の上限は達したのでごめんなさいと言える)
×悪い点
  • 予定より利用が少ないと解約される可能性がある
  • 提供するサービスが作業だけだと、長期的な付き合いにならない
  • 汎用性に欠けるので、枠に当てはまらない変則的な対応を強いられる

あくまでもイメージですが、下は「松竹梅プラン」の一例です。

d.「ポイント制パターン」とは

包容力★★☆ 収益制★★☆  即効性★★★

提供するサービスにポイントを定めます。

b「単価表パターン」同様に、サービスの一覧表に基づいて、適時サービスを提供するパターンですが、顧客との間で、予めポイント単価を設定する必要があります。


1ポイントいくらにするか、顧客によって変えることができますので、技術要件の高いサイトなどの単価を上げる際に便利です。

サービス自体の単価を客によって、変更する必要がなくなりますので、
顧客によって異なる対応をする煩雑さがなくなり、管理コストを削減できます。

最適な契約パターンとは?

私たちが考える事業として最適なサイト保守とは、dの「ポイント制パターン」です。

bの「単価表パターン」やcの「松竹梅パターン」も、フォーマットさえあれば、すぐにでもサービスとして始めることができますが、上記の様に、今ひとつ“痒いところ”に手が届いていません。

dの「ポイント制パターン」は単価表パターンの要素と、松竹梅パターンの要素をうまくブレンドできている上に、aの「無制限パターン」のように常時リソースを割かれるリスクがないので、少人数編成の会社でも十分に導入でき、比較的早めに効果を発揮できるサイト保守事業モデルです。

ウェブサイト保守を事業化を検討する場合は、ポイント制の保守契約が簡単に導入できる、依頼管理ツール「トコトン」の導入もご検討ください。

「トコトン」は、小規模案件に特化したプロジェクト管理ツールです。
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ウェブサイト保守は、どれだけ利益になるのか

最後に、そもそも、ウェブサイト保守って儲かるの?という疑問ですが、弊社の場合は、利益になっていると言えます。

上記で紹介した、「ポイント制パターン」と独自のシステム(トコトン)を導入することで、
サイト保守事業が全売上の底上げになりました。

しかし、最も大きな成果は、利益が上がったことだけではなく、初期制作と保守の棲み分けができたことで、お互いの仕事領分を侵害しなくなり、能率アップにつながりました。

結果として、制作事業の売上も向上することができました。

弊社の場合、サイト保守の売上が10%アップして、全売り上げの23%を占めるまでになりました。

パーセンテージだと地味な伸び率ですが、金額ベースでは2.2倍に成長しました。
しかも、新たに人を雇うのではなく、人員配置を変えただけです。

ウェブ制作会社が安定収益を生み出す方法については、こちらの記事をご確認ください!

Web制作は儲からない?Web制作会社が安定収益を生み出す方法